【函館記念】後傾ラップではボールドルーラーの前残り 前傾ラップではリボーのパワーとスタミナ

2019年07月07日(日) 18:00

ここ5年の結果でいうと、18年や16年のように前半1000mが後半1000mより遅い後傾ラップの年はボールドルーラーの血を引く先行馬の活躍が目立ち、エアアンセムとマイネルミラノが勝ち、ケイティープライドが13人気2着、エテルナミノルが13人気3着と穴にもなっている。いっぽう15年や14年のように前半1000mが後半1000mより速い前傾ラップの年は、ダービーフィズ(母はマンハッタンカフェの全妹)とラブイズブーシェ(父マンハッタンカフェ)が勝ったようにリボーの血を引く馬が台頭。ハギノハイブリッド(10人気2着)やダークシャドウ(8人気2着)もリボーの血を引く。(解説:望田潤)

エアスピネル

 エアシェイディの甥で、母エアメサイアは秋華賞馬。近親にエアシャカールやエアソミュールなど活躍馬が多数出る。わりとノーザンテーストが強い体型で、リボーとフラワーボウル≒ユアホステスのクロスだからパワーの勝った体質。タフな馬場がベターな長めマイラーで中山記念タイプだと書いてきたが、2000mも札幌記念や皐月賞の内容から守備範囲。洋芝小回りも合っている。ハンデは背負わされるだろうが…。

距離○ スピード○ 底力◎ コース◎

ステイフーリッシュ

 ブラックホークやピンクカメオの甥で、母カウアイレーンはクイーンS3着。ステイゴールド×キングカメハメハだからインディチャンプやタガノディアマンテのようなナスペリオン的斬れがあるが、母はキングマンボ×ロベルトの機動力型なので、斬れと機動力兼備の弱点の少ない中距離馬。大箱でも小回りでもそれなりに対応して立ち回れるのが取り柄だ。ここも好走は間違いないところ。

距離○ スピード○ 底力○ コース◎

ブラックバゴ

 近親に目立った活躍馬はいないが、バゴ×ステイゴールドはJRAに4頭が出走しクリスマス(函館2歳S)、キボウノダイチ(ラジオNIKKEI賞3着)、そして本馬と重賞で馬券に絡んだ馬が3頭出ている黄金配合。バステッド≒ドロニク5×5のニアリークロスがニックスの根拠で・・・

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望田潤

競馬ライター。血統評論家。育成牧場従業員を経て競馬通信社編集部に在籍、そこで笠雄二郎著「日本サラブレッド配合史」の影響を強く受ける。サイト「血統屋」「競馬道ONLINE」月刊誌「サラブレ」「ECLIPSE」などで血統に関するコラムや予想を執筆中。共著「パーフェクト種牡馬辞典2018-2019」も好評発売中で、馬主・生産者の配合アドバイザーも務める。ブログ「血は水よりも濃し」http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo

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