勢力分布が固まりつつある2つのビッグレース

2019年09月26日(木) 18:00

(9月26日号 文=ポール・シムズ)

コックスプレートの第三次登録およびコーフィールドCの第二次登録が締め切り

 馬齢重量戦で争われるG1コックスプレート(10/26(土)・ザ・ヴァレイ競馬場・芝2040m)の第三次登録および、芝2400m路線のハンディキャップ戦としては、世界一の賞金を誇るG1コーフィールドC(10/19(土)・コーフィールド競馬場・芝2400m)の第二次登録が、現地時間9月24日(火)の正午に締め切られ、コックスプレートには68頭、コーフィールドCには74頭が登録を行いました。

 総賞金の合計が1000万豪ドル(約7億3000万円)に達する、大変豪華なこの2つのビッグレース以外にも、10月12日(土)の「コーフィールドカップ・カーニヴァル」の初日に行われる、総賞金200万豪ドル(約1億4600万円)のG1コーフィールドギニーズ(芝1600m)と、総賞金100万豪ドル(約7300万円)のG1・1000ギニーの登録も同時刻に締め切られ、それぞれ54頭が登録を済ませました。

ウィンクスの後継の呼び声高いミスティックジャーニーに挑むリスグラシュー&クルーガー

 コックスプレート4連覇という史上初の偉業を達成したウィンクスがターフを去った今年は、登録した馬の数が昨年より27頭多くなり、さらに、外国馬の数は、昨年の倍となる10頭がエントリーしました。

 オーストラリアのブックメーカーによる1番人気は、タスマニアを拠点とする、アダム・トリンダー厩舎のミスティックジャーニーで、ウィンクスの後継牝馬としての活躍が大変期待されています。しかし、ライバルたちも彼女にそう簡単にチャンピオンの座を渡すわけがありません。ジェームス・カミングス厩舎のアヴィリウスや、ジェイミー・リチャーズ厩舎のメロディーベルの2頭が、先週のレースで強い競馬を見せて勝ち星を挙げており、有力馬として名乗りをあげているのです。

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▲コックスプレートの第三次登録にエントリーしたリスグラシュー(C)netkeiba.com

 外国馬では、矢作芳人厩舎のリスグラシューと、高野友和厩舎のクルーガーの日本馬2頭に加え、オーストラリアン・ブラッドストックが所有し、仏デイヴィッド・ムニズィエ厩舎のG1勝ち馬ダンステリアの3頭が、ムーニーヴァレイ・レーシングクラブからの招待を受諾しました。コックスプレートの第四次登録の締め切りは、現地時間10月8日(火)正午となっています。

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▲コックスプレートの第三次登録にエントリーしたクルーガー(撮影:高橋正和)

日本からメールドグラースとスズカデヴィアスがエントリー

現段階で、コーフィールドCには、昨年の覇者ベストソリューションを含む74頭がエントリーを行っています。

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▲コーフィールドCの第二次登録にエントリーしたメールドグラース(C)netkeiba.com

 日本馬で登録を行ったのは、清水久嗣厩舎のメールドグラースと橋田満厩舎のスズカデヴィアスの2頭です。コーフィールドC出走へ向け、スズカデヴィアスは24日(火)にメルボルンに到着しました。一方、ベストソリューションを管理するサイード・ビン・スルール調教師が送り込むもう1頭のホープ、レッドガリレオも、27日(金)の夜にメルボルンに到着の予定です。

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▲コーフィールドCの第二次登録にエントリーしたスズカデヴィアス(撮影:高橋正和)

 次の登録ステージは、現地時間10月8日(火)正午で、出走予定馬がさらに絞られてくることでしょう。

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Racing Victoria

1864年に創設された、オーストラリアのビクトリア州における競馬主催団体。メルボルンCなどの大競走が行われるフレミントン競馬場をはじめとした、ビクトリア州各地の競馬場で開催される競馬の運営・統括をしている。近年では日本調教馬の移籍も多数実現しており、日豪の関係に重要な役割を担っている。

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