オーストラリアに来て初めて海へ 一般の方もいるビーチに馬とドボンっ!

2019年12月12日(木) 18:01

ブレイキングドーン

▲オーストラリアに来て初めて海へ行きました!

8月7日からオーストラリアで長期武者修行を敢行している富田暁騎手(栗東・木原一良厩舎)の連載コラム。今回は、この写真からもわかるように馬と海に入ったエピソードと、異議申し立てで着順が入れ替わったレースでの体験をお届けします。

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着順が入れ替わり3着から2着へ

 netkeibaをご覧のみなさん、こんにちは。富田暁です。

 あと少しで一年が終わりますね。日本では有馬記念が近づいてきて、いよいよ年末かぁという感じではないでしょうか。この時期になると、一年ってアッという間だなぁと毎年思わされます。

ブレイキングドーン

▲オーストラリアではこんな長閑な光景も

 今回は、日本とオーストラリアの裁決の違いを少し紹介したいと思います。

 実は、オーストラリアにきてから一度だけ、僕が乗っている馬の着順が変わったことがありました。到達順位は3着だったのですが、ゴール前で2着の馬が僕の進路に少し入ってきたので手綱を引いたのです。レース後、調教師から「protest(抗議)しよう」と言われたので、することにしました。

 日本では、こんなに簡単に異議申し立てはできませんが、オーストラリアではけっこうあることらしく、その時点でビックリ。それに、異議申し立てをしたのはいいものの、英語で状況を説明しなければなりません。それが僕にとってはすごく難しい課題だったのですが、簡単な英語をなんとか駆使して、自分の状況を説明をすることができました。

 結果は最初に書いた通り、着順が入れ替わり3着から2着へ。調教師がすごく喜んでいたので、2着と3着の差の大きさを痛感しました。また、馬を真っ直ぐ走らせる技術をしっかり身に付けたい…改めてそう思った出来事でした。

 また、オーストラリアの競馬は、ゲートを出てからの位置取り争いが激しいので、誰かが手綱を引く動作をすると、その原因となったジョッキーには結構厳しく処分が科せられるので、騎乗停止もすごく多いです。内から3頭目のスリーワイドと言われるポジションは本当に嫌われていて、なんとか3頭目にならないようにみんな内を取りにくるので、外枠からの競馬は本当に難しいです。

 競馬以外の出来事では、オーストラリアに来てから初めて海に行き(仕事ですが…笑)、馬と一緒に海に入ってきました! 初めての経験だったのでホントに楽しかったです。

ブレイキングドーン

▲海に入って、馬も人もリフレッシュ

 一般の方もいる普通のビーチだったのですが、僕と馬が海に入っても誰もビックリしない(苦笑)。日本だったら間違いなく注目を浴びるでしょうから、そのあたりも馬が身近にいる環境ならではですね。オーストラリアにきてからほとんど観光はできていないので、仕事とはいえ少し観光気分でリフレッシュできました。機会があれば、また行きたいです!

 今年もあと少しですが、最後まで気を抜かず、怪我のないように過ごしたいです。

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富田暁

1996年12月11日、茨城県生まれ。2017年にデビュー(栗東・木原一良厩舎)。同期は木幡育也、武藤雅、横山武史、川又賢治。一度は高校に進学入学するも競馬学校受験を決意。2度目の受験で合格。2018年、仏の若手騎手招待レースにJRA代表で参加。

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