【津村明秀×藤岡佑介】第3回『“ダービーは明日じゃん!” 津村騎手の名言が忘れられない…』

2020年04月08日(水) 18:02

with 佑

▲佑介騎手がいまだに忘れられない、津村騎手の名言 (C)netkeiba.com

津村騎手、佑介騎手をはじめ、ダービージョッキー川田騎手、グランプリジョッキー吉田隼騎手らを擁する、層の厚い20期生。刺激を受けながら、お互いに切磋琢磨してきています。

その20期生たちの意識をより高めるきっかけとなったのが、去年の日本ダービーでした。先輩の14期生がダービーで3人も顔を揃え、「自分たちも!」と鼓舞しようとした時………津村騎手からまさかの発言が!

(取材・構成=不破由妃子)

※この対談は先月12日(木)に実施しました。十分な換気のもと、騎手とスタッフは距離を保って行っております。

「あなたは人のためなら頑張れる」

佑介 「自分の技術に根拠が見つけられなかった」っていうことだけど、ここ数年の津村を見ていると、単純に勝つことが増えたし、これまでだったら抑えていただろうなっていうところで主張したりとか、すごく変わってきたよね。どういう気持ちの変化があったの?

津村 一番大きいのは、子供ができたこと。俺、このままじゃ本当にダメだなと思って。

佑介 確かに、それまで以上に稼がなきゃいけないもんな。

津村 そうそう。俺一人だったらどうにでもなるけど、やっぱり子供には不自由な思いはさせたくないからね。だから、子供に勝つところを見せることが、俺にとって一番のモチベーションになって。

佑介 いくつだっけ?

津村 上の子は今年7歳。何年か前にね、占いをやったことがあって。そのとき占い師に「あなたは優しい性格で、もしかしたら勝負事には向いていないかもしれない。きっと自分のためには頑張れない。でも、あなたは人のためなら頑張れる」って言われたんだよ。その瞬間、「そうだわ!」と思って。

佑介 当たってるかもー!

津村 それでね、自分のためより家族のことを思って頑張ろうと思って。そこから少し気持ちが変わったかな。

with 佑

▲津村「自分のためより家族のことを思って…そこから変わった」 (C)netkeiba.com

佑介 なるほどねぇ。どういう気持ちの変化があったんだろうと思っていたけど、そういうことだったか。ここ何年かで「津村、やっとエンジンかかってきたな」と思ってたから。

津村 うん。まだ全然満足できていないけど、やっと始められたかなっていう感じはある。15年以上ジョッキーをやってきて、今が一番楽しいし、これからは常に「今が一番楽しい」と思い続けていきたいから、そのためには絶対にモチベーションを落としちゃいけないなって。

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「with 佑」とは

JRAジョッキーの藤岡佑介がホスト役となり、騎手仲間や調教師、厩舎スタッフなど、ホースマンの本音に斬り込む対談企画。関係者からの人望も厚い藤岡佑介が、毎月ゲストの素顔や新たな一面をグイグイ引き出し、“ここでしか読めない”深い競馬トークを繰り広げます。

藤岡佑介

1986年3月17日、滋賀県生まれ。父・健一はJRAの調教師、弟・康太もJRAジョッキーという競馬一家。2004年にデビュー。同期は川田将雅、吉田隼人、津村明秀ら。同年に35勝を挙げJRA賞最多勝利新人騎手を獲得。2005年、アズマサンダースで京都牝馬Sを勝利し重賞初制覇。2013年の長期フランス遠征で、海外初勝利をマーク。2018年には、ケイアイノーテックでNHKマイルCに勝利。GI初制覇を飾った。

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