【七夕賞】経験豊富のベテラン! 勝利へ導いた内田騎手のコース取り

2020年07月16日(木) 18:00

哲三の眼

クレッシェンドラヴと内田博幸騎手(ユーザー提供:モエロウエクラさん)

七夕賞は、休み明け約半年ぶりの出走となったクレッシェンドラヴが勝利! 手綱をとった内田博幸騎手は、ラジオNIKKEI賞に続き2週連続での重賞勝利。今回2つ目の重賞タイトルを手にできたのは、数々のレースでコンビを組んできた”人馬のこれまでの経験”が大きかったのではと哲三氏。騎手にとっても馬にとっても大きな武器となるキャリア…。今回も元騎手ならではの視点で解説します。

(構成=赤見千尋)

「皐月賞を勝った時のゴールドシップが思い浮かんだ」

 七夕賞は3番人気だったクレッシェンドラヴが豪快に捌いて勝利。先週のラジオNIKKEI賞に続き、今週も内田(博幸)さんのいいレースが見られましたね。

 まずゲートですが、ここぞという時に出遅れない。これは経験豊富な騎手、勝負強い騎手に共通して言えることで、すごく大きなことだと思います。誰でも出遅れることはありますが、例え出遅れてもあからさまな馬の癖だったりすることが多い。ゲートの中でも工夫があると思いますし、そういう部分は経験に裏打ちされているなと感じます。

 今回の一番のファインプレーは、人馬のこれまでの経験だったではないでしょうか。例えば経験の浅い騎手が内田さんと同じコースを通っていたら、どうだっただろうと思わせる内容でした。内田さんにとっても、これまで同じようなパターンで上手くいったレース、いかなかったレースがあったと思いますし、その一つ一つを積み重ねたことで、馬に指示を出すポイントが的確だなと。置かれそうだと感じたらすぐに「置かれちゃダメだよ」という指示を出し、しっかりと馬をコントロールしていました。

 馬場が悪いということで、基本的には「外へ出せればいいな」という気持ちもあったと思いますが、何が何でも外へという感じではなかったですよね。・・・

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佐藤哲三

1970年9月17日生まれ。1989年に騎手デビューを果たし、以降はJRA・地方問わずに活躍。2014年に引退し、競馬解説者に転身。通算勝利数は954勝、うちGI勝利は11勝(ともに地方含む)。

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