2020年12月01日(火) 18:00
ラストランで芝GI9勝目を達成し、見事に有終の美を飾ったアーモンドアイ(撮影:下野雄規)
『ウマい馬券』で活躍するプロ予想家たちの“思考回路”に迫る「予想の頭脳」。今回は、3冠馬が3頭揃うという歴史的な一戦となったジャパンカップを取りあげます。期待に違わず3頭が人気順に入線した堅い決着を、はたしてどんなアプローチで攻略したのか。その“頭脳”に迫ります!
まず紹介するのは、福島民報社の“丸乗りできる”敏腕記者・高橋利明氏です。長年の現場経験から出走馬同士の力関係を冷静に見極めるスタイルを生かし、「ノーザンファーム天栄などに足を運んで取材し、比較的近くで見てきた」というアーモンドアイを信頼して本命に指名します。
5歳牝馬ということで衰えを心配する声もありましたが、高橋氏はそれを「馬体も精神面も成長しており、一昨年のJCの時よりは確実に強くなっている」と、完全否定。さらに「久々を一度使うと折り合いに心境を見せるだけに距離が延びるのも問題ない」と説き、「史上最強牝馬の力を見せて花道を飾るはず」と強調したのです。
一方、コントレイルについては「懸念は1週前追いの遅れだけ」「上積みまでは見込めない」と不安材料を提示しつつも“秘めた力”に期待して対抗に推します。そしてデアリングタクトは、「今回は前に2頭を見ながら脚をためる。53?も有利」としながらも、前記2頭との力関係をキッチリと把握して3番手評価に止めたのでした。
馬の状態をしっかり把握し、キッチリと馬券に反映させるあたりは、まさに現場はならではだった
ちなみに4番手評価は、あわやの4着で3強の一角を崩す寸前まで迫ったカレンブーケドールでした。「国枝師が会うたびに『カレンがいいんだよ』というのだから、よほど馬が良くなっているのだろう」と、現場派ならではの見解を披露してくれていました。
もうひとりは、売れ筋2位と絶大な支持を集める「ラップギア理論」の岡村信将氏です。なんといっても、今年の出走馬の“1-3着時の上がり3ハロン平均”を算出した結果が驚きでした。「アーモンドアイはさすがの33秒6を記録しているのですが、驚いたことにコントレイルはかなり微妙な34秒6、デアリングタクトに至っては絶望的ともいえる34秒9という数値が出てしまいました」と人気の3歳馬2頭に疑問符を突きつけたのです。
ただし、そこで予想を終わらせないのが岡村氏の真骨頂。「この時点で2頭を軽視とするのは早計」と語り、コントレイルとデアリングタクトが無敗の3冠馬であることから、「この数値が『上がりを要すレースでも負けていない』という証拠にはなっても『上がりの速いレースが苦手』という証拠にはならない」と分析したのです。
最終的に3頭で堅いと確信できたからこそ買えた馬券だが、3連単よりも効率的な買い方といえよう
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高回収率をたたき出す馬券のプロたちは、どのような視点で重賞レースにアプローチをしているのか。先週の重賞レースから予想家たちの頭脳を紐解くコラム。 関連サイト:ウマい馬券
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