2023年02月16日(木) 18:01
▲戸崎騎手×川田騎手の頂上対談、最終回(撮影:福井麻衣子)
騎手大賞×MVJによる奇跡の対談も今回で最終回。「こんなメッシュまで入れちゃって(笑)」と川田騎手からのいじりから始まり、話題はおふたりの食生活に。やはりストイックな食事制限をと思いきや、食欲には正直という意外な一面が明らかに…。
そして最後に問う、おふたりにとって「一流」とは。頂上対談の最後に相応しく、今年のリーディングについてライバル同士語り合います。
(取材・構成=不破由妃子)
──外国人ジョッキーの影響でリズムが狂い、長い間、トンネルから抜け出せなかったという戸崎さんですが、ようやく光が見えて「さぁこれから!」というときに、今度は落馬があって…(2019年11月4日・JBCレディスクラシック・モンペルデュ)。思えば、ここ数年は激動でしたね。
戸崎 本当に激動でした。でもね、今思えばですけど、ケガを通してすごくいい経験をさせてもらったなと思います。なんか、いろいろと考えさせられた時間だったので。
川田 どんなことを考えましたか?
戸崎 大きなケガだったから、まずは、ちょっとやそっとでケガ以前の自分には戻れないなと覚悟したこと。めっちゃ苦しかったし、リハビリも本当にしんどかった。復帰したあとも、ケガ自体は治っていたんだけど、感覚的なものが戻ってこなくて、全然上手く乗れなかったし。で、ようやく去年かな、ケガによって狂った感覚も自分のものになってきたというか。そこに合わせられるようになってきて、最初に話したように楽しく乗れるようになって、今があるという感じ。
▲今は楽しく乗れている(撮影:福井麻衣子)
──そういう時間を経てのMVJ。その前3回のMVJとは、また違った思いがあったのでは?
戸崎 全然違いましたね、ホントに…。まぁ(川田さんをチラッと見ながら)騎乗数だけですけど(笑)! 賞を獲れたということをすごくうれしく思いました。つらい時期を経ての賞だったので…。騎乗数だけですけど!
川田 2回も言わなくていいです! その結果、こんなメッシュまで入れちゃって(笑)。
戸崎 ねぇ。昔の俺なら、メッシュを入れるなんて考えられなかった。いいか悪いかは別として、なんかね、変化なんだろうね、こういうのも。以前の俺には、「ジョッキーとしてこういうのはどうなのかな」と否定的な気持ちがあったから。
川田 気持ちの変化ですよね、きっとね。
戸崎 そう思う。この俺のメッシュは、世間的にどう見られているのか気になって、エゴサーチしてみたんだよ。
川田 どうでした?
戸崎 悪いことは書いてなかったけど、ちらほらしか出てこなくて。もっとワーッと盛り上がると思ってたのに(苦笑)。
川田 アハハハ!
▲エゴサーチしてみるも、反応は薄め…(撮影:福井麻衣子)
──戸崎さん、エゴサするんですね。ちょっと意外(笑)。この機会に、お互い聞いてみたいこととかありますか?
戸崎 あ、聞いてみたいこと、ある・・・
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川田将雅
1985年10月15日、佐賀県生まれ。曾祖父、祖父、父、伯父が調教師という競馬一家。2004年にデビュー。同期は藤岡佑介、津村明秀、吉田隼人ら。2008年にキャプテントゥーレで皐月賞を勝利し、GI及びクラシック競走初制覇を飾る。2016年にマカヒキで日本ダービーを勝利し、ダービージョッキーとなると共に史上8人目のクラシック競走完全制覇を達成。
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