【北九州記念】“夏女”ベルカント重賞連勝へ絶好の動き 

デイリースポーツ

2016年08月18日(木) 06:00

 栗東坂路を馬なりで駆け上がるベルカント(右)。引き続き気配は絶好だ

北九州記念・G3」(21日、小倉)

 この夏も勢いは増すばかりだ。アイビスSDを連覇したベルカントが17日、重賞連勝へ向けて栗東坂路で最終追い切りを行った。角田師の指示は「やり過ぎないように併せ馬で」だったが、そこは現役屈指の快速馬。4F52秒9-11秒8の好時計を馬なりでマークして、併走馬に楽々と先着した。年内での引退が決定している“夏女”が、再度のレース連覇で現役ラストサマーも存在感を示す。

 夏女が栗東坂路で絶好の動きを披露した。サマースプリントシリーズでポイントトップに立つベルカント。前走のアイビスSDと同様、ここでも連覇を成し遂げ、2年連続シリーズチャンピオンの座を目指す。

「きょうはやり過ぎないように併せ馬。単走だと行きたがるからね」との角田師の言葉通り、僚馬ケイティープライド(6歳オープン)をゆっくりと追走する形でスタート。折り合いはバッチリだ。相手をアッという間に抜き去ると、ラスト1Fは11秒8の好時計をマークした。

「ホント、夏が合うんだよねえ。前走も馬体重が増えていたし、頼もしい限り。追い切りはほぼ予定通りのタイムだったし、やり過ぎるよりもこれぐらいがいいと思っている」と、若きトレーナーは笑顔で愛馬を見つめる。

 今回はトップハンデとなる56キロ。牡馬なら58キロに相当する酷量だ。師は「メンバーを考えると実績的に仕方がない」と話すが、15年4月のコーラルSで13着に大敗している。「軽ハンデの馬にやられてしまうのが怖い」と本音もチラリとのぞかせた。

 すでに今年いっぱいで引退、繁殖入りを表明。国内で残すところはこことスプリンターズS(10月2日・中山)のみだ。「あと2戦を全力で獲りにいきたい。まずは今回、きっちり決めたい」。快速をフルに発揮して勲章をつかみ取る。

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