【チャンピオンズC】サウンドトゥルーが雪辱!大野が会心騎乗でV導いた

デイリースポーツ

2016年12月05日(月) 06:00

 外から差し切ったサウンドトゥルー

「チャンピオンズC・G1」(4日、中京)

 関東馬が14年ぶりに凱歌を上げた。6番人気のサウンドトゥルーが豪脚を繰り出してV。昨年の東京大賞典に続く2度目のG1制覇を決めた。大野にとっては14年スプリンターズS(スノードラゴン)以来のJRA・G1勝利。同レースの関東馬Vは02年イーグルカフェ以来の勝利となった(当時はJCダートの名称)。7連勝を狙った1番人気アウォーディーは2着に敗れ、ダート転向後初黒星を喫した。

 進路さえあけば末脚を発揮できる。昨年は馬群の壁で踏み遅れて3着。1年前の悔しさを糧に、己の武器を信じたサウンドトゥルーが一気の差し切りを決めた。

 先行押し切りを図る1番人気のアウォーディーの外から一気に飛んできた。道中はほぼ最後方の内ラチ沿いを並走。4角〜直線入り口でも内ピッタリを回ってポジションを上げた。一様に抜け出しを計る先団が内に密集していくのを冷静に見極め、必要最小限の幅だけ外に出して坂下から一気に追いだした。

「ハマりましたね。置いて行かれないようにと思っていたが、ペースも速くて道中はリズム良く運べた」。大野は豪脚を発揮した直線を会心の笑みとともに振り返る。「手前を変えてからがすごかった。残り100メートルぐらいで前が止まりかけていたのが見えて、届くかなと。今年は完璧に乗れましたね」と胸を張った。

 高木師は「詰まってもいいから内ピッタリを回ってこい」と指示した昨年を反省。週中から「大野に任せます」で通し、この日のパドックでも「任せるからな」と全権を委任した。「その分、責任を感じた」と鞍上。昨年の悔しさを完全に晴らし、「こんなに叫んだのは初めて」とトレーナーにからした声で言わせた。

 馬の無事が前提だが、年末には連覇の懸かる東京大賞典(29日・大井)が控える。「この時季は柔らかさ、バランスが素晴らしい。年末も頑張ります。応援してください」と大野。「脚質的にも向いている。もう一段の上積みもあるはず」と高木師も自信を隠さない。

 年が明ければ7歳だが、関係者の間では3月のドバイに遠征する夢も話題に挙がっているという。晩成のダートホースが、ここからさらに華々しいキャリアを積み上げていく。

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