2強の壮絶な頂上決戦から目を離すな!17年競馬界を占う

デイリースポーツ

2017年01月01日(日) 14:00

キタサンブラックとの一騎打ちを制し有馬記念で勝利を収めたサトノダイヤモンド=12月25日、中山競馬場

 昨年末のグランプリサトノダイヤモンド(牡4歳、栗東・池江)が完勝。世代レベルの高さを証明したが、天皇賞・春ジャパンCを制したキタサンブラック(牡5歳、栗東・清水久)も反撃に虎視たんたん。ともに海外を視野に入れる古馬2頭が、2017年も存在感を示しそうだ。3歳牡馬クラシック路線はタレント豊富も、サトノアレスレイデオロ(ともに美浦・藤沢和)が中心に。牝馬も同厩のソウルスターリングが一歩リードという状況だ。

 池江師が「サラブレッドの理想型」と常々語るサトノダイヤモンドが、いよいよ海外へと打って出る。昨年末の有馬記念で難敵キタサンブラックゴールドアクターを撃破。レース後、指揮官は「春は国内に専念、秋はフランスへ向かいます。凱旋門賞から逆算してローテを組みたい」と、今年は断念した世界最高峰の一戦への挑戦を高らかに宣言した。

 フランス競馬を知り尽くすルメールも「頭がいい馬です。それにスタミナもあるし、すぐにいい位置を取れる。凱旋門賞向きだと思います」と太鼓判を押す。春は国内で同世代のマカヒキなど、ライバル勢としのぎを削ってさらに進化を目指す方針。日本最強馬の称号を手にし、満を持して海を渡るつもりだ。

 師は「まだ、背腰が緩いんです。ひとつひとつの性能は高いけど、平均的に高いタイプ。だから、もう一本芯が入れば、ひとつ上のギアを手に入れることができる。そう、オルフェーヴルのような爆発力が欲しい」と、ひと皮むけた愛馬の姿を期待する。12、13年の凱旋門賞で2着に終わった厩舎の偉大な先輩の分まで。今年こそ、日本競馬界の悲願を成し遂げてみせる。

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