「フィリーズレビュー・Ｇ２」（１２日、阪神）

　ダートで無傷２連勝。タガノカトレアが桜冠出走を見据え、満を持して初芝に臨む。血統的にはダート寄りでも、走法からあっさりこなしても不思議ではない。高い走破能力を駆使し、本番への切符をもぎ取ってみせるか。

　初めての芝。未知数の分、期待も大きい。タガノカトレアはダートで２戦２勝。いずれも着差以上の勝ちっぷりだった。「馬の後ろにつけると折り合う。最初は蟻洞（ぎどう）があったのでダートに使ったけど、今はスッキリしています」と北野助手は状態の良さをアピールした。

　ここは満を持しての芝参戦。適性はあるのだろうか。「ジョッキーは前半の芝の走りは大丈夫だったと言ってくれている。前の歩様が硬くて、つなぎが立っているから、そのあたりがどうかだけど、筋肉に柔らかみがあって、バネもある」と仕上げ人は説明する。

　父は米ダートＧ１・３勝馬のエンパイアメーカーで、きょうだいもダートの活躍馬が多い。ただ、母タガノチャーリーズの現役時代は後半の４戦こそダートだったが、３歳の春までは芝で２勝を挙げ、フェアリーＳ３着もあるほどだ。「どっちに転んでもおかしくないかなと思います」。そう話す仕上げ人は「千四に使いたかったし、絶好の場だと思う」と力を込める。

　２勝している距離。芝は初めてでも能力の高さを見込んでの参戦だ。３着以内なら、桜花賞への道が開ける。果たしてこなすのか-。今後の方向性が定まる大事な一戦だ。