「新馬戦」（１０日、阪神）

　注目馬の登場だ。１０日、阪神６Ｒ・牝馬限定（芝１４００メートル）で初陣を迎えるデルニエオール（栗東・池江）はＧ１６勝馬オルフェーヴルの全妹。推定体重４１０キロと体はスリムだが、兄と同じ鮮やかな栗毛が印象的だ。

　８月１８日に入厩。坂路とコースを併用して順調に乗り込まれてきた。１週前は栗東ＣＷで意欲的に６Ｆ８３秒４-１２秒０をマークし、直前はソフトに４Ｆ５３秒１-３８秒２-１２秒０を計時。３週連続の３頭併せで実戦を見据えた。「動きとしてはまずまず。いいスピードを持っていますし、悪くはないですよ。少しテンションが高ぶってきたので、当日落ち着いて臨めれば」。兼武助手の評価はやや辛口だが、期待馬ゆえに慎重になるのも当然か。

　父ステイゴールドは１５年２月に急死。その後を追うように、母オリエンタルアートも同年３月、デルニエオールの出産から３日後にこの世を去った。馬名の由来は仏語で「最後の金」。“黄金配合”の忘れ形見が、クラシックへの第一歩を踏み出す。