14年Vジェンティルと同じく決して奨励金目当てじゃない キタサンの大団円だ/トレセン発秘話

東京スポーツ

2017年12月22日(金) 18:00

一度も故障をせず、使いたいレースに全て出走してきた稀有な丈夫さを持つキタサンブラック(写真は17年天皇賞・秋優勝時、撮影:下野雄規)

 2014年の有馬記念を勝ったジェンティルドンナは、その年からできた“ある制度”のため、戦前は一部から嫌な噂を立てられた。

 その制度というのが、有馬記念の出走馬の充実を狙って制定された「特別出走奨励金」。ファン投票1〜10位までの馬(当該年度のGI3着以内の馬と平地重賞勝ち馬に限る)には、この年から投票順位によって出走するだけで、お金がもらえることに。

 ジェンティルドンナが出走してきたのは、この奨励金(ファン投票2位だったため2000万円)目当てじゃないのか?

 それまで一度も出走していなかった中山コース=有馬記念で引退レースを迎えるという状況が、こうした疑惑を生んだ。

「直前の調教が軽いのもそうしたことを言われた原因になったと思う。でも秋3走目で逆にビッシリやる方がおかしいでしょ。報奨金目当てなんて言われるのは心外だったし、きっちり馬はつくっていた。最高の状態に仕上がっていたし、しっかり勝ってくれたのはうれしかった」と調教パートナーを務めた井上助手。

 そもそも、ジェンティルドンナ有馬記念に出走した理由は、ジャパンCで4着に敗れ、「このままでは終われない」という石坂調教師の強い思いからで、その背景を考えれば、奨励金狙いという見方自体が「完全な間違い」と断言できる。

 今年のファン投票上位馬にも奨励金は支払われ、1位のキタサンブラックは出るだけで2000万円がもらえることになるわけだが…。もちろん、こんなマネー目的で出走してきているわけではないのはジェンティルドンナと同じ。

 デビューからこれまで一度も故障をせず、使いたいレースに全て出走してきた(これは非常に難しいこと)稀有な丈夫さを持つ、という意味では、キタサンブラックジェンティルドンナは似ており、引退レースの結果も同じ大団円になるのでは、と思っている坂路野郎である。

 (栗東の坂路野郎・高岡功)

関連情報

みんなのコメント

ニュースコメントを表示するには、『コメント非表示』のチェックを外してください。

ミュート・報告・コメント非表示の使い方
  • 非表示・報告をクリックし「このユーザーの投稿を常に表示しない」を選択することで特定のユーザーのコメントを非表示にすることができます。(ミュート機能)
  • ※ミュート機能により非表示となった投稿は完全に見えなくなります。このため表示件数が少なく表示される場合がございますのでご了承ください。なお、非表示にしたユーザーはマイページからご確認いただけます。
  • 非表示・報告をクリックし「このコメントを通報する」を選択することで運営会社に申告できます。
  • ※報告内容について、削除等の処置をお約束するものではありません。確認を行った結果、違反が認められない場合は削除などの措置は行わない場合もあります。なお、報告に対する個別の回答は行っておりません。
  • 『コメント非表示』にチェックを入れると、すべてのニュース記事においてコメント欄が非表示となります。
  • ※チェックを外すと再びコメント欄を見ることができます。
    ※ブラウザを切り替えた際に設定が引き継がれない場合がございます。

新着ニュース

競輪を手軽に楽しもう!netkeirin

ランキング

ニュースを探す