ノースフライト急死で思い出す94年マイルCS「境VS夏村」バトル/トレセン発秘話

東京スポーツ

2018年01月26日(金) 18:00

1994年のマイルCSでライバルのサクラバクシンオー(写真奥)を下したノースフライト(c)netkeiba.com

 加藤敬厩舎の夏村厩務員といえば、かつては厩舎の番頭攻め専助手として辣腕を振るっており、その強気なコメントは、決めゼリフの「かかってこんかい」とともに、競馬ファンの間でよく知られていた。全盛期には、この夏村助手の「強気節」を収集したウェブサイトが存在していたぐらいで、その超前向きコメントがいかに注目を集めていたかが分かるだろう。

 そんな夏村さんがこれまでで一番強気になれた馬が、22日に心不全でこの世を去ったノースフライト。「名スプリンター」サクラバクシンオーと熱戦を繰り広げたラストランの1994年マイルCSでは、バクシンオーを管理し、こちらも強気節で有名だった境勝太郎元調教師の「境ラッパ」に対抗してケンカを売ったのだから、まさに“筋金入り”だった。

「スプリントならサクラバクシンオーの方が強かったけど、マイルなら絶対負けない自信があった。だから取材に来た記者の人に頼んだんだ。“マイルなら負けへん。かかってこんかい”って伝えておいてって(笑い)」

 記者を通したこの「境VS夏村」の“強気バトル”は、ノースフライトサクラバクシンオー(2着)を0秒2差下して勝利。同年春に優勝した安田記念も含め、マイルの距離ではサクラバクシンオーに2戦2勝で終わったのだから、夏村助手の「マイルでは絶対負けへん」という言葉は正しかったわけだ。

「素直で賢い馬だったけど、坂路に行く前に突然止まるようになって…。先生(加藤敬調教師)が“怒るな”って言うので、馬が自分で動くまで30分ぐらいずっと待ったりしたこともあったな。その姿が新聞に大きく載ったりもして。やっぱり今までで一番思い出に残っている馬だね」と夏村さん。

 時には大げさとも受け取られたその強気節が、強気に聞こえないぐらい強かったのがノースフライトという名牝だった。

(栗東の坂路野郎・高岡功)

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