【有馬記念】ブラストワンピース有馬王 GP男・池添が外国人旋風止めた!

デイリースポーツ

2018年12月24日(月) 06:00

 有馬記念を制したブラストワンピース(手前右から2頭目)2着はレイデオロ(手前右)3着はシュヴァルグラン(左から2頭目)

 「有馬記念・G1」(23日、中山)

 “GP男”が外国人旋風を止めた。3番人気の3歳馬ブラストワンピースが力強く抜け出してV。多彩なメンバーがそろったグランプリを制し、待望のG1初制覇を飾った。鞍上の池添は単独トップとなる有馬4勝目。大竹師はうれしいG1初制覇となった。2着に1番人気レイデオロが入り、3着が9番人気のシュヴァルグラン武豊騎乗で話題を集めた、“障害の絶対王者”オジュウチョウサンの果敢な挑戦は9着に終わった。

 強気のロングスパートの先に、夢に見た栄光のゴールがあった。暮れのグランプリは3歳馬ブラストワンピースが奪取。古馬最強馬の追い上げを首差しのぎ切り、堂々たるレースぶりで悲願のG1初制覇を成し遂げた。

 秋華賞を皮切りに、先週の朝日杯FSまで、実に10週連続G1制覇と、外国人ジョッキー旋風が吹き荒れた今秋。その流れを自らの手綱でストップさせた池添は、1着を確信すると左手を大きく掲げて喜びを爆発させた。「ずっとこの馬に乗り続けてきて、ダービーと菊花賞では結果を出せなかった。それでもG1を獲れると言い続けてきたから、本当にうれしい」と歓喜の表情を浮かべた。

 自ら引き当てた8番枠から、道中は6番手でじっくりと脚をためた。勝負は4角手前。末脚を信じて一気に猛スパート。「前がしぶとい馬。後ろにレイデオロがいるのも分かっていたけど、このタイミングしかない」-。こん身の右ステッキ。それに相棒も応えてくれた。直前まで降った雨で湿った馬場を力強く伸びると、逃げ粘るキセキをとらえ、さらに外から迫る1番人気馬の強襲も封じ込めた。

 池添はこのVで有馬記念4勝目。武豊など歴代の名手を抜いて、単独トップに立った。「ドリームジャーニーオルフェーヴル、そしてブラストワンピース…。名馬に乗せてもらっていたから。本当に感謝してます」。勝負強い“グランプリ男”は、歴代のパートナーに感謝の思いを伝えた。

 “俺のG1初勝利はお前のような気がする”-。昨夏、大竹師から言われた言葉。「僕も“そんな気がします”と返したのを覚えています。ずっと乗せ続けてくれた大竹先生にプレゼントができて良かった」と笑顔で話した。

 デビューから全戦で手綱を取ってきた相棒は、平成最後のグランプリホースとなった。「まだまだ強くなっていく馬。来年は古馬のチャンピオンになれると思います」と自信をみなぎらせる。同じ勝負服の最強牝馬アーモンドアイにも負けてはいられない。新世代の王者が新しい時代を築いていく。

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