【チューリップ賞】“フジカン”いきなり重賞初騎乗!ブランノワールで好機到来

デイリースポーツ

2019年03月01日(金) 06:00

 ブランノワールとのコンビで重賞Vを目指す藤井勘(撮影・石湯恒介)

 「チューリップ賞・G2」(2日、阪神)

 “フジカン”にいきなり重賞Vのチャンスが巡ってきた。オーストラリアを主戦場にしてきた“逆輸入ジョッキー”の藤井勘一郎騎手(35)=栗東・フリー=が、土曜阪神メインのチューリップ賞ブランノワールに騎乗する。JRAでの重賞初騎乗は、前走のエルフィンSで2着と好走している素質馬とのコンビ。世界13カ国での騎乗経験を持つ猛者が、JRAデビュー初日から存在感をアピールする。

 「JRAに入るのはひとつの目標だったけど、そこがゴールじゃない。自分をアピールしていきたい」-。6度目の受験で念願のJRA騎手免許を射止めた藤井勘は合格当時、そうコメントしていたが、早くも大きなチャンスをつかんだ。

 コンビを組むブランノワールは、12年阪神JFローブティサージュの半妹。血統背景からも、十分にVへの可能性を感じさせる素質馬だ。「追い切りの動きも良かったし、こういう機会を与えて頂いて感謝しています。重賞で相手はそろいますが、結果を求められていると思いますから頑張りたいです」。自身の重賞初Vとともに、パートナーの桜花賞への優先出走権獲りへ張り切る。

 これまでJRAでの騎乗は札幌のみ。もちろん阪神コースは初めてになるが、不安視する必要はない。なぜなら、ステッキ一本で世界13カ国を渡り歩いてきた経験があるからだ。“気後れ”などという文字は、フジカンに存在するはずがない。「勝ちたいと思ったら空回りするのが競馬ですからね。自然体で冷静に乗りたい。自分のできることに集中するだけです」。豊富な経験に裏打ちされたコメントが実に頼もしい。

 「いつかJRAの馬で、オーストラリアなど海外のレースを勝ちたい」。ドデカい夢をブチ上げるが、「まずは基礎を固めて、信頼を集めていきたい」と前を向く。浮かれることはない。しっかりと地に足を付け、確実にステップアップを図っていくつもりだ。

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