【勝負の分かれ目 クイーンS】名手の美技で良血テルツェットが重賞2勝目

2021年08月01日(日) 18:15

2つ目の重賞タイトルを手にしたテルツェット

 レースの少し前から大粒の雨が降り出したが、函館の芝コースは良馬場のまま、第69回クイーンステークスのゲートが開いた。

 ほぼ揃ったスタートとなったが、1番のクラヴァシュドールと、クリストフ・ルメールが乗る3番人気のテルツェットが遅れ気味になった。

「いつもどおり、スタートから後ろになった。それでも冷静に走ってくれて、リズムもよかった」

 今回がテン乗りだったルメールはそう振り返る。

 先頭はローザノワールドナアトラエンテシャムロックヒルが差なくつづく。それらを1馬身ほど前に見ながら、1番人気のマジックキャッスルが4番手につけ、1、2コーナーを回って行く。

 先頭から最後方までは10馬身あるかどうか。

 テルツェットは、後方3番手につけている。

「ずっといい感じで、手応えがよかった」とルメール。

 1000m通過は59秒9。

 3、4コーナーで逃げるローザノワールが後ろを引き離しにかかる。

 4コーナーで内からフェアリーポルカが進出し、直線で前をつかまえにかかる。その外からマジックキャッスルが伸びてくる。

 テルツェットは直線入口ではまだ後方にいて前が壁になっていたが、前のサトノセシルと、マジックキャッスルが伸びたことによって進路がひらけた。

「前の馬がよく伸びていた。いい目標になった。最後はすごくいい脚を使って、能力を見せてくれました」

 そう話したルメールは、サトノセシルが馬場のいい外に出すと、すぐさまその内にテルツェットを誘導し、内から伸びるマジックキャッスルに並びかけ、クビ差かわして、先頭でゴールを駆け抜けた。

 2着はマジックキャッスル、さらにクビ差の3着はサトノセシルだった。

「春にも4連勝した。GIではちょっと難しかったけど、パワーアップしたら、秋が楽しみです」

 そう話したルメールは、毎度のことながら、前が壁になってもブレーキをかけることなく、エンジンをふかしながら抑えて、抜け出すタイミングをはかる。そして、「ここ!」というところで馬を反応させ、結果を出す。

 名手の鮮やかな手綱さばきで、良血牝馬が力を見せた。

(文:島田明宏)

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