【ジャパンC】令和の無敗3冠馬コントレイル 有終の美へ 矢作師「勝って」

デイリースポーツ

2021年11月23日(火) 21:02

 無敗3冠を果たし、ホッとした表情を見せる矢作師(右)と福永=20年10月25日・菊花賞

 「ジャパンC・G1」(28日、東京)

 令和の無敗3冠馬コントレイルが、いよいよ現役最終戦を迎える。21年は大阪杯3着、秋の天皇賞2着とともに惜敗に終わったものの、ここできっちり有終の美を飾りたいところだ。刻一刻と迫る決戦を前に、管理する矢作芳人調教師(60)=栗東=がインタビューに応じ、胸の内を明かした。

 ◇  ◇

 -コントレイルの引退レースが迫ってきた。今の心境は。

 「アッという間でしたし、もちろん、寂しさはありますね。先日のブリーダーズCに関しては挑戦で、ある意味、気持ち的に楽なところもあったけど、今回に関してはやはり結果を求めることと同時に、何としても馬が無事でなければいけない。その2つの命題がある。そういう点で非常に緊張していますし、身の引き締まる思いです」

 -改めて、コントレイルは師にとってどんな存在か。

 「シンザン(戦後初、史上2頭目の3冠馬)に憧れてホースマンになりましたからね。3冠というものに、非常に特別な思いがありました。まだホースマンとしては道半ばなんだけど、一つ自分の夢というか、目標を達成してくれた宝物ですよね。最近、3冠やブリーダーズCもそうですが、昔のことをよく思い出すようになりました。初心っていうのかな。もちろん、こういった目標に向かって馬をやってきたわけだけど、若い頃はなかなか現実としては考えにくかったですから。よくここまで来たという思いもありますね」

 -前走の天皇賞・秋は2着。ここ3戦は未勝利が続いている。

 「前走に関しては本当にゲートの中が悪かったし、あの体勢の中、(福永)祐一はよく出したなと思う。ただ、そこでの位置取りの差というのは感じましたよね。20年のジャパンCもそうだけど、負けたレースは前をとらえ切れない形だから。大阪杯に関しては位置取り以前の問題で(重い)馬場に尽きるけど、ジャパンCと前走に関しては位置取りの差かな。そこまで操縦性のいい馬じゃないし、難しいんですけどね」

 -ラストランに向け、1週前は栗東CWで6F76秒8という破格の時計。

 「時計は速かったけど、いつも通りの負荷だと思っています。あれだけ内も回っているのでね。ただ、動きに関しては言うことないんじゃないでしょうか。正直、落ちるのが不安でした。天皇賞は負けられないという気持ちで、休み明けだったけど、それだけの仕上げをしましたから。なかなかあそこまで仕上げて、維持したり、上向かせるというのは難しいけど、この動きで下がってはいない、少なくとも前走の出来にあるというのを確信しました」

 -外国馬3頭に、4世代のダービー馬もそろう。相手関係はどう見るか。

 「どの馬が、とは立場的になかなか言えないけど、今年の3歳世代は強いなと思います。そういう言葉で理解してもらえれば。外国馬で言えばブルームは、特に前走(ブリーダーズCターフ2着)でいいレースをしていたけど、海外の馬に対して、日本の馬場では負けられないと思っています。もちろん良馬場で、ですけどね」

 -世が世なら、例えば海外挑戦など、違った馬生があったかもしれない。

 「そうですね…。こればかりは仕方のないことなのかもしれないけど、ただこのパンデミックを振り返った時に、ファンの記憶にコントレイルという馬が出てくる、そんな象徴的な存在ではないのかなと感じますね」

 -無観客の時期もあり、もっと走る姿を見たいという声も聞く。

 「もちろん走らせたかったという気持ちはあります。ただ、一般的な世界の競馬の常識を考えれば、去年3冠を獲った段階で引退して、種牡馬入りしていてもおかしくはないですよね。日本はファンに対する思いが強い国でもありますし、今年いっぱい走ったということで、ご理解いただければ。ファンの方々の思いは感じていますし、ぜひ勝って締めくくりたいですね」

関連情報

みんなのコメント

ニュースコメントを表示するには、『コメント非表示』のチェックを外してください。

ミュート・報告・コメント非表示の使い方
  • 非表示・報告をクリックし「このユーザーの投稿を常に表示しない」を選択することで特定のユーザーのコメントを非表示にすることができます。(ミュート機能)
  • ※ミュート機能により非表示となった投稿は完全に見えなくなります。このため表示件数が少なく表示される場合がございますのでご了承ください。なお、非表示にしたユーザーはマイページからご確認いただけます。
  • 非表示・報告をクリックし「このコメントを通報する」を選択することで運営会社に申告できます。
  • ※報告内容について、削除等の処置をお約束するものではありません。確認を行った結果、違反が認められない場合は削除などの措置は行わない場合もあります。なお、報告に対する個別の回答は行っておりません。
  • 『コメント非表示』にチェックを入れると、すべてのニュース記事においてコメント欄が非表示となります。
  • ※チェックを外すと再びコメント欄を見ることができます。
    ※ブラウザを切り替えた際に設定が引き継がれない場合がございます。

新着ニュース

競輪を手軽に楽しもう!netkeirin

ランキング

アクセス数

もっと見る

    注目数

    もっと見る

      ニュースを探す