【ジャパンC】ハーツクライ産駒シャドウディーヴァの覚醒を期待/トレセン発秘話

東京スポーツ

2021年11月25日(木) 18:01

府中牝馬Sで重賞初制覇したシャドウディーヴァ(c)netkeiba.com、撮影:小金井邦祥

 ハーツクライ自身とその産駒によく使われる言葉といえば“覚醒”。ハーツクライはダービー2着後も、1年半以上勝ち切れずにいたが、4歳の有馬記念で先行策から直線抜け出し、ディープインパクトの連勝を止めるアップセットを演出。次走のドバイシーマCも制し、完全に覚醒した。また、ハーツ産駒のリスグラシュージャスタウェイも早い時期から素質を評価されながら、ひと皮むけずにもどかしい時期を経て、GIの大舞台で覚醒を迎えた。

 この3頭に共通するのが秋での覚醒だ。リスグラシューは18年エリザベス女王杯で、ジャスタウェイは13年天皇賞・秋でGI初制覇を達成し、その後も勢いはとどまることなく、タイトルを手にした。

 前置きが長くなったがその傾向を踏まえれば、ジャパンカップ(28日=東京芝2400メートル)で覚醒を期待したくなるのがシャドウディーヴァだ。3歳春のGIIフローラSで2着するとオークス6着、秋華賞を4着に善戦したものの、なかなか重賞Vに手が届かず、歯がゆい競馬が続いた。ようやく前走の府中牝馬Sで目の覚めるような末脚で差し切って重賞初制覇。しかも2歳未勝利V以来となる上がり最速をマーク、5歳秋にしていよいよ覚醒の時を迎えようとしている。斎藤誠調教師も「あれだけ長く脚を使えるとは。以前はトモに弱いところがあったが、今はしっかりしてきて筋肉に張りがあり、柔らかさも出ている。気性の面でも以前は気が強いところがあって体と気持ちがかみ合わなかったけど、ともに成長してここにきて覚醒したように感じる。ハーツクライ牝馬の成長力ですね」と目下の充実ぶりを実感。

 オークス以来となる2400メートルにも「あの時は勝ちにいく競馬をしてのものだし、当時とは馬も違っていますからね。左回りだと伸びが違うし、自分のペースで運べればこなせるのでは」と不安以上に期待の高さを感じさせる。

 それでもスーパーホースが集うジャパンCではさらなる上昇度が必要となるが、会田助手に話を聞くと「歩様がコトコトするところがあるので、先週(横山)ノリさんに乗ってもらって確認してもらいましたが、上機嫌でしたね。昔は硬さもあった馬が、今は見ていても乗っていても良くなっているのが伝わる。ここ数年で一番デキがいいですね」と状態面に太鼓判を押す。「このデキなら着くらいは」と謙遜気味だったが、いやいや上位争いに食い込む準備は整ったのではないか。血はまた繰り返し、ハーツクライに新たな“覚醒”が起こることを期待せずにはいられない。

(美浦の追跡野郎・松井中央)

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