５３歳２カ月１５日の最年長Ｖに、史上最多の６勝目と記録ずくめのダービー制覇。栗東トレセンでは祝福の声に笑顔で応える武豊騎手（５３）＝栗東・フリー＝の姿があった。

　歓喜の瞬間を「本当にありがたい。お客さんも満員入って、祝福してくれたのでうれしかったですね。まさかコールがあるとは思わなかった」と振り返る名手。夢の凱旋門賞制覇へ、「ダービーを勝って、最高の形。胸を張って堂々と行けます。行けるだけじゃなくて、ホント意識できますよね。あの強さだと」と目を輝かせた。

　夏競馬は函館を主戦場に東京にも参戦。札幌、小倉と駆け回る予定だ。新馬戦のスタートを前に、「関係者、馬主さんを含めて“７勝目はウチの馬で”ってメールを頂いたので」と、来年のダービー馬候補との出会いを楽しみにした。

　２週連続Ｇ１制覇を狙う安田記念は、ファインルージュとの初コンビ。「乗りやすそうだし、切れがある。ヴィクトリアＭはレベルも高かったし、同じ東京マイルならチャンスがある。先週、木村さんに悪いことをしたから、お返ししないとね」。今週もレジェンドから目が離せない。（デイリースポーツ・井上達也）