愛馬失った悲しみ乗り越え

2021年01月12日(火) 19:15 0 9

馬術部の厩舎全焼「馬の声聞こえず目の前で天井が...」
愛馬失った悲しみ乗り越え


岐阜大馬術部の厩舎が全焼し、馬4頭全てが焼け死んだ火災から半年が過ぎた。部員たちは今、愛馬を失った悲しみを乗り越え、新たな厩舎を再建しようと費用の寄付を募っている。
同部主将の3年岩本華さん(21)は「部員一同、精いっぱい活動していきたい」と前を向く。

火災が起きたのは、昨年6月23日午前2時25分ごろ。火は瞬く間に燃え広がり、鉄骨2階建て延べ約250平方メートルを全焼。
犬1匹は助けられたが、厩舎の中にいた7歳から18歳のせん馬(去勢した雄)3頭と17歳の牝馬が犠牲になった。

「馬の声も何も聞こえず、目の前で天井が崩れ落ちた。頭の中が真っ暗になり何もできなかった」と、つらい一夜を振り返る岩本さん。
現場には、知らせを聞いて多くの部員が駆け付け、「ごめんね」と何度も言いながら泣き崩れる姿もあった。消防や警察が引き揚げた後に「毎日多くの時間を共にしてきた。
最後まで送り届けたい」と、自分たちで馬たちの亡きがらを焼け跡から運び出した。

火災から1週間後に設けた献花台は、連日花束であふれた。
部員の3年工藤雅之さん(21)は「気に掛けてくれる人がたくさんいると分かって、とてもうれしかった」と話す。

馬具、乗馬用品なども全て焼失し、被害総額は約5700万円におよぶ。
部の存続すら危ぶまれる中、滋賀県長浜市の乗馬クラブ「三田馬事公苑吉田ステーブル」などが馬や馬具を譲ってくれた。
1〜6年生約20人の部員たちも、毎日同クラブに赴き、再び大会に向けて練習を始めている。

今、厩舎の焼け跡は、コンクリートがむき出しの状態になっている。
12月には馬2頭分の簡易的な仮厩舎が完成した。
部員たちは、より多くの馬を収容できる厩舎の新設に向けて動き出している。
学生たちもこれまで、馬場の柵を塗り直す作業などをしてきた。

厩舎の建設には約3千万円が必要で、会員制交流サイト(SNS)などでの呼び掛けを実施。
これまでに約900万円の寄付が集まったが、さらなる善意を募っている。

寄付の振り込み先は参考記事のサイト内にあります。

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