小回りで切れ味がフルに発揮できる/ダービー卿CT

2017年03月31日(金) 18:00


◆珍しく55キロと軽くなった

 金曜の夜からの雨の影響がどのくらいあるかだが、降雨量は少ない予報なので、心もち時計がかかるかもしれない程度か。良馬場か、せいぜいヤヤ重だろう。

 7戦【6-1-0-0】の新星グレーターロンドン(父ディープインパクト)はレース間隔が詰まるのを嫌って回避したから、1月15日の「ニューイヤーS」を、1分33秒5で快勝している6歳マイネルアウラート(父ステイゴールド)と、2着で同じステイゴールド産駒の5歳グランシルク、さらに2週前にこの中山1600mを1分33秒3で完勝しているキャンベルジュニア、マイルこそベストのガリバルディあたりの首位争いか。

 大阪杯に回ったマルターズアポジーが登録していたから、マイネルアウラートは、ニューイヤーSより負担重量1キロ減の57キロ。グランシルクもニューイヤーSより1キロ減の55キロで出走できる。珍しく55キロと軽くなったグランシルクから入りたい。

 この馬、中山芝は【2-3-2-2】。一方、東京芝は【2-1-1-3】。さして変わらないように映るが、東京の2勝は1400mの条件戦であり、オープンでの連対はない。中山での2勝はともに1600mであり、ニュージーランドT2着、前回のニューイヤーS2着がある。オープンでの馬券圏外は京成杯AHの同タイム4着と、出負けした昨年の東風S6着(0秒2差)。長い直線の東京ではスパートのタイミングが難しいが、小回りの中山なら切れ味がフルに発揮できる。

 戸崎騎手とは未勝利時からのコンビで【3-3-2-1】。脚の使いどころを熟知しているところに、いつもより軽い55キロのハンデがプラスを生みそうである。

 前出の3頭が当面の相手だが、ハンデ戦がそう簡単に決着するわけがない。内枠を引いたデキ絶好のロジチャリス。完調というには物足りないが、マイル戦は基本能力のある馬は9分程度の状態でも快走することが珍しくない。立ち直りつつあるシェルビー(父サクラバクシンオー)と、さすがと思わせるフットワークを見せたショウナンアデラ(父ディープインパクト)は少し買いたい。

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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