2017年08月22日(火) 18:01
▲コラム再開第1弾は自身初制覇となった帝王賞(JpnI)についての質問に回答(撮影:高橋正和)
先週、騎乗停止が明け、このコラムも本日から再開。毎週、楽しみにしてくれていた読者のみなさん、本当に申し訳ありませんでした。先週は未勝利に終わったけれど、今週末にはワールドオールスタージョッキーズが控え、9月7日のゴールデンジョッキーカップ(園田)にも参戦が決まった。どちらも国内外のトップジョッキーたちと腕を競い合える貴重な舞台。少しでもいいパフォーマンスを見せられるよう、高いモチベーションを持って臨みたいと思っている。
Q. 出遅れから直線一気を決めた帝王賞。レース後のインタビューで、福永騎手ご本人もびっくりされていましたが、ファンとしても衝撃的な勝利でした。ここまで逃げで結果を出してきたケイティブレイブですが、後方からの競馬に戸惑う素振りはなかったのでしょうか? スタートからゴールまで、ぜひレース回顧をお聞きしたいです。
帝王賞を一言で表すと、「瓢箪(ひょうたん)から駒」、あるいは「災い転じて福と為す」。これまでにも、出遅れからの勝利はあったけれど、それをGIでやってのけるとは、乗っていた自分もさすがに驚いた。
あの日のケイティブレイブは、三度目の騎乗にしてコンディションは最高。アウォーディー、アポロケンタッキー、サウンドトゥルー、ゴールドドリームなどなど、ダート界の錚々たるメンバーがそろっていたが、「今日のコンディションなら勝負になるんじゃないか」と密かに期待していた。もちろん、その時点で描いていたのは、前に行って粘り切る競馬だったが。
▲もちろん、レース前のプランは前に行って粘り切る競馬だったが…(撮影:高橋正和)
ゲートが開いた瞬間、トモ脚を滑らせ、両膝を付くような姿勢でスタート。「よく出てくれたな」と思うほどの状況で、「あぁ…、終わった」と思った。自分にとってはもちろん、ほかのジョッキーにとっても想定外の展開だったはずだ。
ただ・・・
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2013年にJRA賞最多勝利騎手に輝き、日本競馬界を牽引する福永祐一。まだまだ戦の途中ではあるが、有言実行を体現してきた彼には語り継ぐべきことがある。ジョッキー目線のレース回顧『ユーイチの眼』や『今月の喜怒哀楽』『ユーザー質問』など、盛りだくさんの内容をお届け。
福永祐一
1976年12月9日、滋賀県生まれ。1996年に北橋修二厩舎からデビュー。初日に2連勝を飾り、JRA賞最多勝利新人騎手に輝く。1999年、プリモディーネの桜花賞でGI初勝利。2005年、シーザリオで日米オークス優勝。2013年、JRA賞最多勝利騎手、最多賞金獲得騎手、初代MVJを獲得。2014年のドバイDFをジャスタウェイで優勝。
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