2014年07月19日(土) 12:00
番組のタイトルからして怪しげですが、内容もかなりユニーク。これまでに起きた競馬の珍事件や仰天エピソードなどをピックアップし、そこから浮かび上がってくる競走馬の生態や心理といったものを解き明かそう、という企画です。
例えば、本馬場へ出てきたとたんにグルグル旋回を始めた馬や、レース中に横の馬に噛みつこうとした馬がいたのはご存知ですよね? 一体全体、その馬はどうしてそういう行動に出たのか、実際の映像を見た上で、専門家の方に見解を伺います。
そのほか、障害戦のゴール前で“カラ馬”が反対方向から走ってきて、それに気づいた実況アナウンサー(ラジオNIKKEIの白川サン)が思わず「騎手のみなさん、気をつけてください!」と叫んだレースや、霧のためにゴール手前200メートルくらいのところまでほとんど何も見えない状態で行われたレースなど、“お宝”として残しておきたい貴重な映像もふんだんに盛り込まれています。
まぁとにかく、ふつうの競馬中継や名馬・名勝負物語、トレセンレポート、レース検討番組などではほとんど取り扱わない、競馬と競走馬の隠れた一面を垣間見ることができる番組だと思います。
「それはともかく、なんでオマエがそんなに“シャカリキ”になって宣伝してるんだ」って?そりゃぁもちろん、私が出演しているからですよ。
番組内での私の役割は、「タモリ倶楽部」のタモリさん、あるいは「探偵ナイトスクープ」の西田敏行局長のようなもの。競走馬に関する様々な“珍ネタ”をお笑い芸人の方々が紹介し、それを私がコロガシながら、専門家の方に解説を加えていただく、というスタイルになっています。
ですから、肝心なのは専門家の方。今回は、JRA競走馬総合研究所で長年にわたって馬の心理学、行動学を研究してこられた楠瀬良さんに、興味深いお話をタップリと伺いました。どれもけっこうタメになるお話でしたよ。
ちなみにこの番組、とあるお寺の本堂をお借りして撮影しました。夏の夜、そこに“謎の馬”たち(楠瀬さん以外の出演者)が集まって開かれた“夜会”という設定です。私はその幹事。ふだんの競馬中継で担当している実況の仕事は“副業”で、実はこちらが“本業”というわけです。
「U-MA〜ウーマ・世にもキミョウな“馬”物語」という“世にもキミョウな番組”。初回放送は7月24日(木)の23時から。再放送も数回予定されています。グリーンチャンネル視聴可能の方はぜひご覧ください!
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矢野吉彦
テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。
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