2016年09月09日(金) 18:00
10着までに入った馬のほとんどは中団より後方にいた馬によって占められている。例外は、4コーナー通過地点、5-6番手追走から3着したビッシュ。最初から積極的に2番手を追走して10着に粘ったエンジェルフェイスだけである。
エンジェルフェイスは3月のフラワーC(中山1800m)の勝ち馬であり、6歳上の全姉レディアルバローザは、中山牝馬Sを2勝し、Vマイルを3着、秋華賞5着もある。4歳上の半姉キャトルフィーユ(父ディープインパクト)は、クイーンS、忘れな草賞勝ち馬。前者は28戦、後者の姉も25戦しているように非常にタフで、成長力のあるファミリーの出身。母ワンフォーローズ(父はカロの孫世代テハノラン)は、6歳までに27戦15勝の星を残し、カナダ古馬牝馬チャンピオンに3回も輝いている。母方の近親馬の代表はベルモントS、プリークネスS勝ち馬のタバスコキャット(父ストームキャット)であり、もともとはマカヒキやサトノダイヤモンドと同じように「アルゼンチン」で繁栄している牝系である。
得意の右回りの中山なら、オークスで0秒5先着を許したビッシュとも差がないレースが可能。ペースしだいでは逆転も望めるはずである。ファミリーに流れるタフで成長力のある血に期待したい。平均ペースに持ち込みたい。
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。
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