【高松宮記念】実力はもちろん、運も味方に掴んだGI初制覇

2020年03月30日(月) 18:00

決してレースレベルは低くない

 4頭が微差(同タイム)でゴール。10数分を超える長い審議の結果、初GI制覇となったのは5歳の快速牝馬モズスーパーフレア(父Speightstown スペイツタウン)だった。

 良馬場だと、前半3ハロン32秒台の快ペースも珍しくないモズスーパーフレアにとって、離しての逃げなのに前後半「34秒2-34秒5」=1分08秒7。全体バランスは望外ともいえる楽なペースになっている。人気で失速した前2戦の案外な内容と、外枠、昨年の15着など左回りもう一歩、重馬場…などが不安視され、直線半ばまでノーマークにも近い単騎逃げになった。

 とはいえ、あえて間隔を空けた周到な日程が功を奏し、並ばれて接触の不利がありながら、この馬場で最後の1ハロンも失速せず「11秒9」。これまでの前半のリードを生かした切った逃げとは異なる見事な勝利だった。2位入線の繰り上がりとはいえ、GI制覇には実力はもちろん、こういう運も求められる。

重賞レース回顧

ゴール前は激しい叩き合いとなった高松宮記念(c)netkeiba.com

 松若風馬騎手は・・・

続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

登録済みの方はこちらからログイン

バックナンバーを見る

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

関連情報

新着コラム

コラムを探す