2021年07月24日(土) 19:00
毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。
夏の新潟競馬が開幕しました。新潟は5月23日以来の競馬開催。福島開催分も行った春の新潟は7週間のロングラン開催(すべてBコースを使用)となった上、大雨の影響を受けた日もあり、開催終盤の芝はかなり傷んでいました。夏までにどこまで回復しているのか?また、今夏の新潟は昨年10月以来のAコース使用となり、春に使っていなかった内寄り4mはかなりいいのでは?いろいろなポイントがありました。
初日のレースを終えた印象は前開催後の芝の張り替えが実り、春とは一転した緑鮮やかな芝状態。1R・2歳未勝利戦(芝1400m)と9R・燕特別(芝2400m)でコースレコードが2度出たように、例年の夏開催開幕週らしい高速馬場でした。
参考までに、土曜は、直線1000m戦を除く芝の競走は6鞍施行。勝ち馬の最終4コーナーの位置は「4番手(内回り)、8番手(外回り)、1番手(外回り)、6番手(外回り)、3番手(内回り)、4番手(内回り)」。直線の短い内回りを使用する競馬では、春開催で温存してあったAコース部分(内4m)を通る先行馬の活躍も見られましたが、外回り使用のレースはそこまで内優位の印象はありませんでした。
アイビスサマーダッシュを考える上では、土曜最終12R(直線1000m)を取り上げるべきでしょう。フルゲート18頭立ての1勝クラス。個人的には、1〜2頭は芝状態がいいはずのAコース部分を狙う馬がいるのでは?と思っていましたが、結果的には全18頭が外を目指す直線競馬らしい攻防でした。
内寄り5番から外に素早く出し、3番手を追走したスイーツマジックが快勝。16番パラティーノヒル、15番ロナが「外枠」を生かす形での2、3着。勝ったスイーツマジックは2番人気に推されていたこともあり、枠の不利を好スタートと底力でカバーした印象でした。やはり、千直は開幕週でも「外枠」が有利なのでしょう。このレースの勝ち時計は54秒6(昨年のアイビスサマーダッシュの勝ち時計は54秒5=優勝馬ジョーカナチャン)とかなり速かったです。
今年のアイビスサマーダッシュは、場合によっては「53秒台」の超高速戦。内枠の馬はやはり厳しくなると思います。果たしてどんな結末になるのでしょうか。
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小田哲也
スポーツニッポン新聞社記者。コラム「万哲の乱」担当。04年天皇賞・春のイングランディーレ(10番人気)、09年天皇賞・春のマイネルキッツ(12番人気)、同年菊花賞のスリーロールス(8番人気)など長距離G1の本命馬激走多数。15年は宝塚記念で3連単52万馬券がヒット。馬券相性は京都、阪神が良く、中山はダート1200メートルがとにかく好き。
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