2016年10月08日(土) 12:00
今さら何を言っても言い訳になるので、黙っていたほうがいいのかもしれません。でも、一言だけ言わせてください。私が頼りにしたのは、通常のロンシャン開催でのデータ。シャンティイ開催のレースには当てはまらなかったんですよ(サイテーの言い訳!)。
それはさておき、日本初の海外レース馬券発売は想定をはるかに上回る(上回り方も想定外の)売上を記録しました。「次が待ち遠しい」と思っている方も大勢いらっしゃるはず。そこで今回は、次戦に予定されているメルボルンC(11月1日・豪フレミントン競馬場・芝3200メートル)の情報を、どこよりも早く(?)お伝えします。
参考にするのは、オーストラリアの大手ブックメーカー・bet365のオッズです。現時点での一番人気はハートネルという馬(単勝5.5倍)。13年にイギリスで走り始めた6歳セン馬で、15年からオーストラリアに移籍しました。今季(南半球なので8月以降)は4戦3勝。9月にシドニー・ランドウィック競馬場で行われた1600メートルと2000メートルのG2を連勝した後、今月2日、フレミントンのターンブルS・G1(2000メートル)を制して連勝を3に伸ばしました。
ただしこの馬、去年のメルボルンCは15着に敗れています。その前のターンブルSが6着でしたから、その時より状態は上と思われますが、絶対視は禁物でしょう。
2番人気馬は10倍のジャメカ。今年4月、ランドウィックのATCダービー・G1で2着、翌週のATCオークス・G1で4着(こういう連闘はオーストラリアでは珍しくありません)となった4歳牝馬です。今季は、前々走のMRCファウンデイションC・G3(メルボルン・コーフィールド競馬場2000メートル)に勝ち、前走のターンブルSではハートネルから3.2馬身差の2着に入りました。
3番人気(12倍)の一角にアルマンディンという7歳セン馬がいます。同馬は13年にドイツでデビュー、独仏で6戦し2勝(独G2で1勝)を挙げました。その後約2年の長期休養を挟み、今年6月にオーストラリアで復帰。先月24日、コーフィールドのハンデ戦(2400メートル)で移籍後初勝利をマークし、先週1日にフレミントンで行われたザ・バートカミングス・G3(2500メートル)を制しています。この2戦ともに鞍上はダミアン・オリバー。本番でもコンビを組めば、おもしろい存在になるかもしれません。
日本のカレンミロティックは26倍で10番人気。去年、79年ぶり史上3頭目の“ブックメーカー単勝オッズ100倍超え優勝馬”となったプリンスオブペンザンスは34倍で、連覇は難しいと考えられているようです。
長距離のハンデ戦で、とにかく荒れるメルボルンC。直前まで続く前哨戦をしっかりチェックしておきたいと思っています。
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矢野吉彦
テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。
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