逆転の一冠となるか/菊花賞

2014年10月25日(土) 18:00


「日本ダービー」制覇で失うもの

 日本ダービーを実に勝負強い内容で快勝したワンアンドオンリーは、秋の神戸新聞杯も地力に勝るダービー馬らしく、ロングスパートから一度は交わされながら、差し返して勝った。視界良好、2冠達成は見えているとしていい。ほとんどの馬に距離延長の不安があるのが、今年の組み合わせであり、ワンアンドオンリーとて、3000mへの延長に少なからぬ心配はあるが、ほかの馬よりは不安は少ないと思える。

 菊花賞で、皐月賞馬とダービー馬が対決すると、長い歴史は皐月賞馬の「12勝4敗」という先着成績を伝えている。オルフェーヴルや、ディープインパクトは、菊花賞を制して3冠馬になったのではない。皐月賞を勝つことができたから、3冠馬に輝いたのだ、と言うこともできる。実際、オルフェーヴルは皐月賞では人気の中心ではなかった。多くの馬が初対決となる皐月賞は、トーナメントの頂点であり、ケンタッキーダービーと同じ位置にあるから、思われているよりその重要度ははるかに高い。

 距離適性は別のこととして・・・

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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