2019年03月09日(土) 12:00
こんなにはっきり、誰の目にも桜花賞戦線が見えてくる年もめずらしい。この先、紛れが考えられるのか、残るフィリーズレビュー、アネモネS次第なのだが、その可能性は果たしてあるのか。とにかく、牡馬戦線とは大違いだ。
チューリップ賞組が例年強い桜花賞だが、今年は勝利したダノンファンタジーが着差以上の強さだったし、中内田調教師が「筋肉の張りがこれからもっと良くなる」とこの先の期待を述べるに到っては、そのまま結果を受け入れた方がいい。
クイーンCの勝ち馬クロノジェネシスは、騎乗した北村友騎手が「スタートから出して行き折り合えたし、追い出したときの反応もよかった」と手応えを感じていたし、2着ビーチサンバは福永騎手が「となりの馬が暴れ、ゲートが開く時に体勢がくずれて遅れたが、最後は長くいい脚を使ってくれた」と振り返った。2頭はクビ差なので力は互角といっていい。この3頭は、暮の阪神JFの1、2、3着馬で、順調にステップアップしていた。
とは言え、レースは生き物だから、一応候補を上げておいて、ふとした偶然から生じる幸運にも目を向けたい。もちろん、そこにはひらめきもある。ただし、準備がなくては不可能だ。残る前哨戦から、なにがしかの手応えを得たい。
フィリーズレビューは、多くが本番に名を連ねたいと全力で戦ってくる。出走のための賞金のボーダーラインが高いから仕方ないのだ。距離が1400米というところにポイントがあり、アウィルアウェイ、ホウオウカトリーヌ、メイショウケイメイ以外の馬は、ここで3着以内に入らないことには桜花賞に出られない。
激しい戦いになるのは必至だが、逆にここをクリアーして次の展望を切りひらくという道すじを作ることが出来る。この距離で堅実なプールヴィル、一戦毎にレースぶりがよくなっているキュールエサクラ、ペースが速くなれば切れ味が生きるエイティーンガールなどは、高いハードルをクリアーできる可能性がある馬と目をつけているのだが。実績馬の一角をくずせるかどうか。今週は、しっかり見極めることに専念したい。
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長岡一也
ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。
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