オークスは前年12月以降の戦績を重視したい

2019年05月18日(土) 20:00

 前回5月12日のWIN5は4433万1420円の高額配当決着。優勝馬5頭のうち、単勝4番人気以内の支持を集めていたのは、4レース目の栗東S(京都11R)を制したノボバカラだけです。

 しかも、そのノボバカラは2016年12月11日のカペラSを最後に優勝例がなかったうえ、5着以内となったのも2017年10月9日のマイルCS南部杯(2着)が最後という馬。売り上げが小さい(=歪なオッズになりやすい)単勝では3番人気だったものの、連勝式の合成オッズを見ると5〜6番人気相当にとどまっていました。実質的には上位人気馬が総崩れの回だったと言って良いでしょう。

 単勝支持率や残り票数の推移を見ると、10頭立てだった1レース目の錦S(京都10R)で単勝8番人気のオールフォーラヴが優勝を果たした点も、思いのほか配当が伸びた一因と言えそう。「少頭数のレースは絞りたい」と考えるプレイヤーが多いうえ、「1レース目で不的中が決まってしまうような事態は避けたい」という心理も働きますから、人気サイドの馬を信頼してしまった方が多かったのかもしれません。

 明日5月19日のWIN5は総出走頭数が59頭、総組み合わせ数が16万5888通り(土曜16時現在)。このまま出走取消等がなかったとしても、史上11番目に総組み合わせ数が少ない回となります。

◆韋駄天Sは前年以降の勝ち鞍がカギ

 1レース目は3歳オープンの鳳雛S(京都10R)。500万下を勝ち上がった直後の馬たちが人気の中心となりそうです。

 2レース目は4歳以上1600万下のフリーウェイS(東京10R)。比較の難しいメンバー構成で、上位人気勢の支持はやや割れるかもしれません。

 3レース目は4歳以上オープン、ハンデキャップ競走の韋駄天S(新潟11R)。実績上位のレジーナフォルテらが注目を集めるでしょう。

 4レース目は4歳以上1600万下、ハンデキャップ競走の下鴨S(京都11R)。戦績に安定感のあるアクート、センテリュオあたりに支持が集まると思います。

 5レース目は3歳GIのオークス(東京11R)。土曜16時の時点ではクロノジェネシス、ラヴズオンリーユーに人気が集まっており、コントラチェック、ダノンファンタジーが続いていました。

[伊吹式WIN5ランキング 2019年05月19日版]

1位 京都11R 3.センテリュオ
2位 京都10R 4.マドラスチェック
3位 東京10R 8.トミケンキルカス
4位 東京11R 2.クロノジェネシス
5位 新潟11R 10.カイザーメランジェ
【以上すべての馬を買うと1点買い】

6位 新潟11R 12.アルマエルナト
7位 新潟11R 13.ミキノドラマー
8位 東京11R 11.シゲルピンクダイヤ
9位 東京10R 7.アダムバローズ
【以上すべての馬を買うと12点買い】

10位 京都10R 7.ハヤブサナンデクン
11位 京都11R 4.アクート
12位 新潟11R 6.レジーナフォルテ
13位 東京11R 12.ウィクトーリア
14位 東京10R 3.オールザゴー
【以上すべての馬を買うと144点買い】

15位 京都10R 8.ポップフランセ
16位 京都11R 2.サトノケンシロウ
17位 新潟11R 11.タマモブリリアン
18位 新潟11R 9.レッドラウダ
19位 東京11R 16.ビーチサンバ
20位 東京11R 8.ダノンファンタジー
21位 東京11R 3.コントラチェック
22位 東京10R 1.ナンヨーアミーコ
【以上すべての馬を買うと1296点買い】

23位 東京10R 6.エスターテ
24位 京都10R 6.メスキータ
25位 京都10R 3.メイショウアステカ
26位 京都11R 6.バレーノロッソ
【以上すべての馬を買うと3600点買い】

 5レース目のオークス(東京11R)は阪神JF以降、かつ中山を除く重賞での実績がポイント。「“前年12月以降、かつ東京・京都・阪神、かつ1600m以上、かつ重賞のレース”において連対経験のない馬」は2014年以降[0-0-2-54]と優勝争いに絡めていません。

 また「出走数が6戦以上だった馬」は2014年以降[0-0-1-43]、「前走の4コーナー通過順が4番手以内だった馬」は2014年以降[0-0-2-33]。キャリアが豊富過ぎる馬や先行力を活かしたいタイプは過信禁物です。今年のメンバー構成なら、クロノジェネシス、シゲルピンクダイヤあたりを重視すべきでしょう。

 3レース目の韋駄天S(新潟11R)は前年以降の戦績に注目したい一戦。「“前年以降、かつJRA、かつ芝、かつ1600万下から上のクラスのレース”において優勝経験のない馬」は2014年以降[0-1-2-41]と苦戦していました。

 なお、どちらかと言うとキャリア豊富な馬が優勢で、「出走数が16戦以下だった馬」は2014年以降[0-0-0-14]。今年はアルマエルナト、カイザーメランジェ、ミキノドラマーあたりが面白い存在だと思います。

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伊吹雅也

競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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